東京大学における研究紹介 CEE季刊誌 Newsletter 掲載内容より

六川研究室

六川修一教授
工学系研究科技術経営戦略学専攻

資源関連の研究

これまで、複雑化する社会における既存人工システムの限界 を打破し、新たな発展を実現するために、人・人工物・社会双 方作用を考慮した共創的人工物工学の枠組みと方法論を提案 してきた。今後は、創発・シンセシス・インタラクションを中心概念 にした理論構築をさらに進めるとともに、地球規模の環境問題や 防災等にも、これらのフレームワークを適用して共創的解決法を 探求する。すなわち、理論構築からより実践・適用を重視した共 創工学の発展を目指す。

宇宙利用技術の多国間連携による 共創的国土基盤データ整備スキームの構築

図1人工物の総体としての人間社会は、自然と協調しなければ存 在することはできない。地球環境問題や多国間に及ぶ広域防災 などはその一例である。これらの問題解決の一環として、レー ダー技術や光学センサ技術を基礎とする各国の地球観測センサ の共通利用プラットフォームの構築を目指す。とりわけ、大都市の 多くが存在するアジア沿岸域の共創的国土基盤データ整備を進 め、地盤沈下、国土流出および環境改変などの諸課題解決に 当たる。

CEE Newsletter No.9(2011.3) 掲載内容