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セミナー・講演会   Seminar and lecture

第14回コプロワークショップ (2015年2月20日開催)

エクセルギー再生およびコプロダクション
による革新的省エネルギーと次世代産業基盤の構築:
革新的高効率発電に向けて


主催:東京大学 エネルギー工学連携研究センター (CEE)
協賛:東京大学 エネルギー・資源フロンティアセンター (FRCER)
 東京大学 先端電力エネルギー・環境技術教育研究センター (APET)
 化学工学会エネルギー部会、日本エネルギー学会、日本機械学会、
 日本化学会、エネルギー・資源学会、日本鉄鋼協会
日時 2015年2月20日(金)13:00〜18:00 (受付開始 12:30)
場所東京大学生産技術研究所 コンベンションホール(An棟 2階)
多くの方にご参加頂き、無事終了いたしました。
趣旨:
 再生可能エネルギー、未利用エネルギーの導入・利用促進とともに省エネルギーの重要性が認識されつつある。しかも、10〜20%程度の省エネではなく、2050年でエネルギー消費を半減、2100年で1/10 までの削減が求められている。本ワークショップでは、これまで従来のエネルギー有効利用の原理である燃焼・加熱、カスケーディング利用に代わるエネルギー利用原理として、劣質化したエネルギーを再生させ循環利用する「エクセルギー再生」を提案し、熱エネルギー利用において、従来は燃料を燃焼させて熱を発生させそれで加熱していたのに対して、一切加熱することなく熱を完全循環利用する(自己熱再生)ことによって、従来技術に比べてエネルギー消費を1/5〜1/20と革命的に削減することが出来ることを示してきた。自己熱再生技術は、蒸留、ガス分離、濃縮、乾燥など、全ての熱的プロセスに適用することが可能であり、加熱炉・ボイラーをコンプレッサーと熱交換器で置き換え、産業基盤、物質生産とエネルギー生産のあり方を根底から変革する可能性を秘めている。人類のエネルギー消費を1/10 にできる科学原理を見いだしたと言える。
 エネルギーの安定供給とともに地球環境問題への対応を図っていくためには、石炭をクリーンにかつ高効率に利用することができるIGCC/IGFC 技術が欠かせないものとなりつつある。今回のコプロワークショップでは、クリーンで高効率な発電技術である石炭ガス化複合サイクル発電技術のエクセルギー再生・自己熱再生技術を適用した高効率発電技術について議論する。
プログラム
13:00-13:30革新的省エネルギー理論:
エネルギーリサイクルとエクセルギー損失最小化
 エネルギーは保存されており、本質的な省エネルギーとは、エネルギー利用システムで、熱あるいは仕事の循環利用、すなわちエネルギーリサイクルを進めるとともに、エネルギー生産システムでエネルギー変換プロセスでエクセルギー損失を最小化することによって、大幅な省エネルギーが達成できると考えられる。
 これらを実現するためのエクセルギー再生理論についてまとめる。
東京大学エネルギー工学連携研究センター  堤 敦司
13:30-14:00高効率発電に向けたエクセルギー再生技術の展開
 熱プロセスにおいて、燃焼により熱を発生させ加熱する従来の燃焼・加熱に替り、仕事を加えて断熱圧縮し自己熱を完全に循環再利用する自己熱再生技術を提案し、これまで蒸留、濃縮、分離、乾燥など多くの熱プロセスで大幅な省エネルギー化が実現できることを報告してきた。
 ここでは、石炭乾燥、石炭ガス化、CO2 分離アミン法、深冷分離酸素プラントなどのIGCC/IGFC の要素技術にエクセルギー再生・自己熱再生技術を適用することを検討する。
東京大学エネルギー工学連携研究センター  苷蔗寂樹
14:00-14:30我が国のクリーンコールテクノロジー(CCT)の展開
 我が国は優れたクリーンコールテクノロジー(CCT)を有しており、国内および海外での社会実装を進めていくことが温暖化対策としても国際貢献出来るため、積極的に開発・展開が進められている。
 ここでは、我が国のクリーンコールテクノロジー(CCT)プロジェクトの開発状況と開発動向、国際連携にについて、現状を紹介するとともに、我が国のCCT 開発戦略について解説する。
NEDO  山内康弘
14:30-15:00大崎クールジェンプロジェクトの進展
 石炭火力発電から排出されるCO2を大幅に削減させる高効率発電技術であるIGFCとCO2分離・回収を組み合わせたゼロエミッション石炭火力発電の実現を目指して、経産省の「石炭ガス化燃料電池複合発電実証事業」として大崎クールジェンプロジェクトが実施されており、現在、実証試験設備が建設中である。
 ここでは、大崎クールジェンプロジェクトの進展・開発状況について解説する。
大崎クールジェン  外岡正夫
15:05-15:20コーヒーブレーク
15:20-15:50IGCC 向け深冷空気分離装置の開発
 深冷分離酸素プラントは、転炉など製鉄産業、IGCC/IGFC、酸素燃焼などで必要不可欠なもので、より省エネルギ ー化を進めCO2 排出源単位を低下させることが大きな課題となっている。
 ここでは、自己熱再生技術を適用した深冷分離酸素プラントの開発について報告する。
エア・ウォーター総合開発研究所  名手將人
15:50-16:20S-IGFC の概念設計とマイクロチューブ型SOFC の開発
 石炭ガス化を吸熱的に行わせたエクセルギー再生ガス化とSOFC をインテグレーションし、SOFC の排熱を石炭ガス化の反応熱に利用するS-IGFC の概念設計について述べる。燃焼過程がなく燃焼によるエクセルギー損失がないため、発電効率が89%にも達する高効率が期待できる。また、S-IGFC 用SOFC についての開発についても紹介する。
東京大学エネルギー工学連携研究センター  堤 敦司
16:20-16:50大容量マイクロチャネルリアクター(SMCR)の紹介とその応用
 マイクロチャネルリアクターは、装置の処理量の制限などから,医薬品などの高付加価値で多品種少量生産用途にしか適用されてこなかった。そこで当社は,大容量処理が可能な積層型多流路反応器(Stacked Multi-ChannelReactor:SMCR)を開発しており,マイクロチャネルリアクター技術の多方面への展開を図っている。
 本講演では、SMCR の構造とその特徴を紹介し、適用例を紹介する。またSMCR をCO2 化学吸収プロセスへ適用した場合の効果試算についても報告する。
神戸製鋼所  松岡 亮 / 岸本 啓
16:50-18:00パネルディスカッション
 高効率発電技術の開発に向けた戦略について議論する。
パネリストは各講師および
放送大学  秋鹿研一
18:00-意見交換会
 
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