ホーム
研究テーマ
センターの概要
組織とメンバー
セミナー・講演会
ニュースレター
関連行事
受賞
アクセス
リンク
東京大学における研究紹介
To English Page

教職員の皆様へ
センター内専用


セミナー・講演会   Seminar and lecture

第11回 CEEシンポジウム (2011年10月7日)

物質・エネルギー統合モデルによる物質・エネルギー環
のデザインとエネルギー技術戦略


主催:東京大学エネルギー工学連携研究センター (CEE)
共催:東京大学先端電力エネルギー・環境技術教育研究センター (APET)
 東京大学エネルギー・資源フロンティアセンター (FRCER)
日時2011年10月7日(金) 13:00〜18:20 (受付開始 12:30)
会場東京大学生産技術研究所 コンベンションホール(An棟 2階)
 地球環境問題を解決するには、持続可能エネルギーの導入促進、エネルギー有効利用と省エネルギーおよび二酸化炭素回収・貯留(CCS)が重要であるが、これらの個別技術革新と制度改革だけでは不十分であり、物質とエネルギーの生産と消費のあり様を見直し、エネルギー消費そのものを大幅に低減する必要がある。そのためには、これまでの物質は「生産と消費」、エネルギーは「供給と需要」とそれぞれ一方向性のものとして別個に考えられていた構造から脱却し、物質とエネルギーを同時に捉え、生産−利用−再生という物質とエネルギーの循環構造を考えていく必要がある。すなわち、「物質・エネルギー流」から「 物質・エネルギー環」へと社会・産業構造を転換していくことが、低炭素社会を構築することとなり、地球環境問題の解決につながると確信する。
 東京大学として、英知を結集して、物質・エネルギー環を実現していくツールとして、エネルギーと物質を同時にバランスをとり、物質とエネルギーの消費をミニマムにしていくルートを引き出す物質・エネルギー統合モデルの構築を目指している。今回のシンポジウムでは、プロジェクトの進展の報告と、具体的なエネルギー技術戦略について討議する。
プログラム
13:00~13:05開会
13:05~13:35新しい物質・エネルギー統合モデルの構築に向けて
エネルギー工学連携研究センター・教授 藤井康正
環境エネルギー政策が社会全体に及ぼす影響をより整合的に評価するためには、これまでのエネルギーモデルの地平を超えた新しい概念やその定式化手法が必要とされている。物質・エネルギー統合モデルの構築を通して、コストや経済性という従来の評価指標を再検討し、より普遍的なアプローチを提案したい。
13:35~14:05グリーンイノベーションとエネルギー技術戦略
エネルギー工学連携研究センター・センター長・教授 堤 敦司
CO2を大幅に削減するためには、イノベーションが不可欠である。特に、エネルギー戦略立案では、技術革新など将来技術を出来る限り精確に予測し、どのように社会実装していくのかが重要となる。このようなイノベーションを戦略的に生み出していくためにはどうすればよいのかについて議論する。
14:05~14:35ストック&フローモデルによる物質の循環
工学系研究科・准教授 松野泰也
エネルギーと異なり、素材は生産された後、社会中の製品に「ストック」され、数年の歳月を経てから、再度、物質として排出される。物質・エネルギー統合モデルを構築するにあたり、この素材の動的なフローとストックを解析する必要がある。本講演では、2050年までの鋼材の解析事例を紹介する。
14:35~15:05応用一般均衡モデルによるエネルギー技術評価
新領域創成科学研究科・准教授 吉田好邦
低炭素社会を実現するための技術の普及においては、その社会的受容性を評価することが重要となる。応用一般均衡モデルを用いた低炭素技術の普及シミュレーションによって、所得階層別の家計の効用への影響、産業別の生産量への影響、経済全体のGDPへの影響などを評価することができる。
15:05~15:20コーヒーブレイク
15:20~15:50エネルギー・資源論の視点から社会システムのあり方
エネルギー・資源フロンティアセンター・准教授 松島 潤
生物はエネルギー収支の制約の元で、進化あるいは絶命を遂げてきたという見方がなされ、この考え方を人間社会に適用する試みが生態学分野で提唱されている。エネルギー収支的視点から人間社会を捉えることにより将来を見通す方法論を紹介するとともに、物質とエネルギーの消費構造を抜本的に変革する必要性を述べる。
15:50~16:20エネルギーモデルから見た物質・エネルギー循環の分析可能性
工学系研究科・助教 小宮山涼一
新興国の発展に伴いエネルギー・資源需給のひっ迫化が予想される。資源の少ない日本には、エネルギーの有効利用と物質循環による資源の有効利用の双方を考慮したエネルギー戦略の構築が求められており、エネルギー、最終製品、社会インフラ等の物質全体を総合的に分析可能なエネルギーモデルの構築が必要である。
16:20~16:50エネルギー需給とエネルギーインテグレーション
エネルギー工学連携研究センター・特任教授 荻本和彦
エネルギー需給の持続可能性を高めるには、再生可能エネルギー、原子力、高効率火力発電などの供給技術とEVやヒートポンプ給湯など新たな需要技術、PVやバッテリーなどの分散電源、分散エネルギー貯蔵技術を組み合わせることが必要であり、これらの新たな特徴を反映できるエネルギー需給モデルが重要である。
16:50~18:20パネルディスカッション
テーマ「物質・エネルギー環を目指して:評価指標と社会シナリオ」
18:30~19:30意見交換会 (An棟2階ホワイエ)
シンポジウムの様子
CEE 教授  藤井 康正
CEE センター長・教授  堤 敦司
工学系研究科 准教授  松野 泰也新領域創成科学研究科 准教授  吉田 好邦
エネルギー・資源フロンティアセンター
准教授  松島 潤
工学系研究科 助教  小宮山 涼一
CEE 特任教授  荻本 和彦パネルディスカッション
 会場内の様子
パネルディスカッション
 
Copyright(c) Collaborative Research Center for Energy Engineering(CEE), The University of Tokyo