東京大学における研究紹介 CEE季刊誌 Newsletter 掲載内容より

寺井・鈴木研究室

寺井教授、鈴木准教授、佐々木特任助教
工学系研究科 附属総合研究機構 原子力国際専攻 原子力専攻

燃料電池の開発

固体高分子形燃料電池に関する研究

寺井・鈴木研究室では、原子力発電により得た電気を用いて製 造した水素をエネルギーキャリアとする水素エネルギーシステムの確 立により化石燃料消費量を低減してエネルギーセキュリティを向上さ せる立場で燃料電池の研究を進めている。
PEFC用の新規電解質膜
日本原子力研究開発機構・高崎研究所(原研高崎)と共同で、 架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)電解質膜の構造および物 質輸送特性に関する研究を行っている。原研高崎において開発さ れた新規な電解質膜の架橋PTFE電解質膜は、放射線グラフト重 合法を用いた簡便な方法で合成できるため、低コストで量産される 経済的利点がある。また、主鎖に架橋構造をもつため、膜強度や メタノール透過性においてNafionよりも優れており、ダイレクトメタノ ール燃料電池への応用も期待されている。
図1
CEE Newsletter No.4(2009.4) 掲載内容