東京大学における研究紹介 CEE季刊誌 Newsletter 掲載内容より

堤研究室

堤敦司教授、伏見千尋助教、李善默特任助教
生産技術研究所 エネルギー工学連携研究センター

二次電池・キャパシタの開発

新規一体型二次電池・燃料電池 (Fuel Cell/Battery)


微弱なあるいは間欠的なエネルギー(太陽光、風力等の自然エ ネルギー)を貯蔵し、パルス的に大出力で放電(エネルギースパー クリング)かつ大容量電力貯蔵ができる電力システムがあれば、利 用可能な自然エネルギーが大幅に増加し、機能拡大につながると 考えられる。そこで、これまで本研究室では、燃料極に水素吸蔵 材料を用いることによって電極自体に水素貯蔵機能を付加させる ことにより、需要端での高周波数の電力負荷変動を吸収できるエ ネルギー負荷変動緩和機能をもつ家庭用燃料電池システムの構 築を目指し、電極に水素吸蔵合金を用いたアルカリ形燃料電池の 開発を行った。現在はさらに発展させて、活物質として水酸化ニ ッケル及び酸素還元触媒として二酸化マンガンの混合物を正極に 用いることによって二次電池と燃料電池の機能の一体化を目指し、 負極に水素吸蔵合金であるニッケル合金を用いたエネルギースパ ークリングを可能とする「大容量電力貯蔵・高出力発電の燃料電 池/二次電池(Fuel Cell/Battery)」の開発を進めている。
図1
CEE Newsletter No.4(2009.4) 掲載内容