|
セミナー・講演会 Seminar and lecture第25回 CEEシンポジウム with NEDO (2016年10月19日開催)電力需給解析と Integration Study
多くの方にご参加頂き、無事終了いたしました。
講演資料、パネルディスカッションの概要 を掲載しました。 趣旨:
東日本大震災と原子力事故の後、2014年4月にエネルギー基本計画、2015年7月に長期エネルギー需給見通しがそれぞれ策定され、我が国のエネルギーの議論は新たな段階に入った。また、2015年12月のCOP21ではパリ協定が採択され、日本を含む世界各国はエネルギーを含む温暖化対策に関するそれぞれの取り組みを加速させている。
あらゆる社会経済活動を支えるインフラであるエネルギー需給には、持続可能性として、今日、10年後、100年後など、あらゆる時点で、経済性、環境性、供給安定性・安全性(3E+S)を確保できる、実行可能な姿を実現することが必要である。
持続可能なエネルギー需給の実現に向けて、電力は、一次エネルギー供給、省エネルギー、エネルギー利用の利便性などの多くの面において、今後より重要な役割を果たす。しかし、我が国のFIT制度のもとでの太陽光発電の大量導入など、再生可能エネルギーの導入が進むにつれて電力の需給運用は徐々に難しくなることが、世界的な課題として認識されている 1。
CEEでは、2012年の第12回の「日本のエネルギー戦略を考える」とその結果としての「提言」の発表 2 の後、一連の将来のエネルギー分野のシンポジウムを開催し、昨年は、第20回再生可能エネルギー時代の電力システムと火力発電を考える」、第21回「再生可能エネルギー時代の電力需給の新たな調整資源を考える」、第22回「電力システム運用高度化に向けた再生可能エネルギー発電出力予測技術を考える」の一連のCEEシンポジウム 3 における議論を継続し、8月9日には第23回「これからの電力需給の解析・評価を考える」4 では、将来の電力システムを定量的に検討し、市場運営を含めた運用計画の実施および将来の設備形成、制度設計の分析、評価に不可欠な電力需給解析について議論を行った。
従来技術、革新技術による様々な時間領域の新たな需給調整力や連系線の運用の高度化をはじめとして多様な技術を活用し、需要予測や太陽光発電・風力発電の出力予測を組み合わせた新しい電力システムの需給運用を実現することが必要であり、そのための電力需給に係る分析・評価の新たな手法を確立する必要が高まっている。
需給運用の分析・評価にもとづき、これらの需給運用の新たな技術を段階的に運用に計画して毎日の運用に適用するとともに、将来の我が国における電力需給構造を、具体的に検討することが必要である。
今後、より大規模な導入が期待されている再生可能エネルギーについては、各種の予備力・需給調整力のニーズと新たな技術に関する様々な条件を反映して、経済性、供給安定性を分析・評価する必要があり、太陽光発電・風力発電の出力制御、デマンドレスポンス、分散型エネルギー貯蔵などの革新技術と組み合わせたIntegration Studyが世界の多くの国々、地域で実施され、設備計画、市場制度の再設計、政策立案などに適用されている。また、燃料供給、熱、運輸など他の領域と連携した検討の必要性が指摘されている。
本シンポジウムでは、このような背景のもと、持続可能な電力システム・エネルギーシステムを計画し、運用するための重要技術である電力需給解析の手法、これらの手法を適用したIntegration Studyを日本で実施するにあたっての方向性、そのための実施方法、人材育成について議論する。
プログラム・講演資料各講演タイトルをクリックして、講演資料をご参照いただけます。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Copyright(c) Collaborative Research Center for Energy Engineering(CEE), The University of Tokyo |